コンパススピンを練習しているけど練習のやり方やコツが分からず、習得するのに時間がかかっていませんか?
一輪車のスピン系の技はいくつかありますが、ほぼ全ての人が演技中に組み込む技の一つであるコンパススピン。
しかし一輪車競技はまだマイナーな習い事なため指導者がいないことも多く、技の習得に時間がかかってしまいます。
本記事ではコンパススピンを発明した私が『コツと練習方法』を解説します。コンパススピンはスピン系の練習順番とコツさえ抑えれば、決して難しいスピンではありません。
誕生秘話もお話していますので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
この方法で練習して、コンパススピンを得意なスピンにしてくださいね^^
コンパススピンのやり方
スピン系の技はその場で50cmくらいの小さい円を描きながら高速回転する技です。
タイヤが一回転する間に一周するのが基本です。(最初は大きい円から練習)
回転速度はレベルによりますが、1秒で1~2回転する速さで回転します。
コンパススピンは片足を床につけて、その一点を軸とし、スピンする技です。
軸となる足は足裏をべったり床につけず、つま先のみ軽く床につけて回転します。
スピンの種類
主なスピン | テクニカル系スピン |
片足スピン | チェンジフットスピン |
コンパススピン | サドル外しスピン |
伸脚スピン | サドル後ろ持ちスピン |
ピルエット | |
目線スピン |
ここ最近公式の技術名称一覧表で『コンパススピン』から『ピボットスピン』に変更されました。
コンパス(ピボット)スピンの練習方法とコツ
練習する順番
「全日本一輪車競技大会演技部門における技術ルール」で演技中スピン系の技は3種類以上入れることになっています。
スピン→片足スピン→伸脚スピン→コンパススピン→目線スピンの順が良い。
練習方法
スピンが右回りの場合はコンパススピンは左回りにしましょう!
いきなりやろうとすると足をついた瞬間落車してしまいます。
下⬇️のように順を追って練習しよう♪
- 軸足(左足)を床につけ、左手はサドルを持つ。足裏は4分の1ほど足先をつける。
- その状態で無理やりペダル上の足(右足)を回し、体に感覚を覚えさせる。
- 徐々につま先のみで回れるように軸足(左足)への体重をかけないようにする。
- 手を離して回ってみる。
- 回転数を増やせるように、改善しながら何度も繰り返し練習する。
コンパススピン習得までのコツ
- 重心は体の中心におく。
- 軸足に全体重を乗せないよう意識する。
- 軸足はずっと床に着けずバウンドさせる感じから始める。
- ペダルを回転させる時、上から下に下げる時にグッと踏み込む。
- 手は左斜め下と右斜め上に伸ばす。(左足を軸足とする場合)
誕生秘話
コンパススピンを考えたのは20年以上前、私が当時まだ小学生の頃でした。
構成や振り付けを考えるのはもちろんのこと、新技を考えて大会で披露することが好きだった私はこの日も県大会に向け、技の個人練習をしていました。
組み合わせ技は作ろうと思って作ることが多かったですが、全くの新しい技は失敗や落車をきっかけに思いつくことがたまにありました。
コンパススピンはまさに『失敗』からひらめいた技でした。
普通は落車するとペダルから両足が離れてしまいますよね。
しかしこの時は落車した時に左足だけ床に着き、右足がグルンと一回転しました。
「ん?これは!!!」と思い、上で紹介した練習方法で試行錯誤し、生まれたのがコンパススピンでした。
でも発明当初、技の名前は私の中では『足つきスピン』とがっつり和名でした^^;;
そしていざ大会に臨み、演技終わった瞬間審査員の方々がザワザワ相談しはじめました。
「あの技はなんだ?足が着いていたけど失敗か?」
「いや、でも回っていたぞ」
優勝か準優勝になるか運命の分かれ道にもなるためドキドキして話し合いの結果を待っていました。
判定は…落車ではなく、正式な技として認められました!!!
グライディングターン(新キックグライディングターン)が技として成立していたこともあり足を着く技もあること、失敗して着いたのではないとして、プラス加点をもらうことができました。
次の大会では他のチームの何人かがコンパススピンをやってくれていました。
気付けばほとんどの選手が演技中に組み込む技に成長し、公式のスピン技術名に記載される技となりました。
そしてどこかの誰かがカッコよく『コンパススピン』と名付けてくれたようです。
さらに今は名前が改定され、「回転軸」の意味である『ピボットスピン』となったようです。
一覧表でもスピン、片足スピンの次にピボットスピンの順で記載されていて、有名な技を発明することができ、今でもみんながピボットスピンをしてくれていることを嬉しく思っています。
まとめ
コンパススピンはスピン系の技の順番で練習すれば、決して難しい技ではないです。
体の重心を意識して練習すればすぐに習得することができるはずです。
軸足を床に着けつつも一輪車に乗っている感覚のまま回転することがポイントです。
コツを掴んだらそのまま連続して取り組むことで技が身につきやすくなります。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。
- 最初は軸足(左足)を床につけてイメージしよう!
- 左手はサドルを持ち、止まった状態から回ることから始めましょう。
- 軸足は軸であって、あくまで重心は体の中心にしてください。
- ペダルは上から下にグッと踏み込む。
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